思うこと

『おこめたべお』とごはんを食べた。

 近年、日本では春と秋がなくなり、暑いか寒いかどちらか!という極端な気候が続いている。今年も、春が一瞬かすったかと思いきや、音速で梅雨が明けてしまった。もう少し過ごしやすい季節が続いてもいいのに、唐突な猛暑。

 さらに、各地で起きているあらゆる物価の上昇。株価および仮想通貨の大暴落。2年半ほど続いている謎のパンデミックさえいまだ終わっていないのに、ますます世の中がおかしな方向に展開していっている。

■2022年、やる気が出ない日が続く

 もはやここまで世情が混沌を極めれば、ぼんやりした不安があったり、なぜかやる気が出なかったりするのは当たり前と言える。現にSNSでは攻撃的な投稿がかなり目に付くようになった。かくいうわたしも、あまりのやる気の出なさにどうしたらいいかわからない日々を送っていた。

 そうだ、こんなときは「おこめたべお」と一緒に焼肉を食べよう!

 『おこめたべお』は、いつからかTwitterでよく見かけるようになった体重130kgの大きな男性だ。『レンタルたべお』という「一緒にご飯を食べてくれる」サービスを展開している。つまりたべおはご馳走すれば何でも食べてくれるのだという。

 わたしは仕事やら趣味やらでTwitterのアカウントを複数所持しているが、どこのTLにもおこめたべおは現れる。本人曰く「フォローはしてないけどなぜか知ってるでおなじみ、僕です」とのことだったが、本当にそのとおりだと思う。

 ということで、早速来てもらった。

 展開の速さに驚いた方もいるかもしれないが、マジでたべおすぐ来た。鬼フッ軽。

 出会った瞬間の印象は「思ったよりも大きくないな」だった、本人に伝えると「そう、僕ギリ見られるタイプのデブなんです!」と言われた。声を出して笑ったが、個人的にも非常に品のある人という印象を持った。

 焼肉屋まで歩きながら、どういう経緯で「おこめたべお」としてTwitterをやってるのか聞いてみると、「愛知県に住んでいたが、コロナで人に会えなくなり、Twitterで友達を作ろうと思った」「東京に友達が増えたから2か月前に上京してきた」「今は仕事をしておらず、お金を持ってる人からこうして米を食べさせてもらっている」「つまり僕は、ほぼ港区女子」とのことだった。確かに言われてみれば生態系が港区女子に酷似している。

■『レンタルたべお』の感想

 結論から言うと、めちゃくちゃ元気が出た。

 何が出てきても「うま」「犯罪」「お母さんには見せられない」「やば」等々、その都度喜びを伝えてくれるので「なんかわたし今いいことしている気分」といったら「あなたはね、今、いいことをしていますよ!!」と褒めてくれた。嬉しい。

「わたしの夫も身体大きくて、いつも80キロ台なんですよ」というと、「旦那さん痩せてるんですね、僕より50キロも軽い」と言われた。笑う。

 たべおはその後、「お相撲さんの代わりに子供を抱っこする案件があった。お相撲さんに抱っこされるとその子は元気になるって話があるらしくて、僕ってお相撲さんのジェネリックなんですね」、「僕は一度にたくさん食べるのではなく、ずっと食べている持続可能なデブ。つまり逆SDGz」といった話をしていた。たべおの存在がツボに入りすぎてわたしがゲラゲラ笑っていると、「箸が転がってもおもしろい生娘か?」と言われた。ワードセンスがよすぎる。

 ちなみに、たべおはお酒が弱いらしく玉露ハイを2杯飲んだ後、コーラを6杯飲んでいた。「そんなに飲んで大丈夫?」と聞くと「水って1日2リットル飲んだ方がいいから」と、なぜかコーラを水扱いしている様子だった。

 この日は私もつられてめちゃくちゃいっぱい食べてしまった。そのせいなのか翌日からの一週間、ここ数年で最も元気だった。肉を食べたから元気になったのか、たべおのカロリーを分けてもらったから元気になったのか、もはやよくわからない。

 また元気がなくなった日には、レンタルたべおに来てもらおうと思う。

 最後に、わたしのお気に入りのたべおツイートをご紹介。

ばあちゃんのこと好きでかわいい。

ABOUT ME
ichinooikawa
編集・ライター・ステップファミリー・ホームパーティーマニア。猫と夫と息子と娘。20時以降は飲酒している。夫と漫画が大好き。